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【年の瀬

  雪の札幌から東京に戻るとやっぱり今年は暖冬だな〜とつくづく感じる。
たぶん雪で飛行機が遅れたり、ちょっと疲れていたせいか機中も羽田からの車中でも爆睡。
今日は自宅で食べようと商店街で久々の買い物。
お店のおじさんに「良いクリスマスを!」と言われた時に、クリスマスコンサートを終えて
帰ってきたのに「あ、、クリスマスだったんだ」と現実的に実感(ジ〜ン)
ジルベスターコンサートもこんな調子で年を越して行くのかな?

年明けには絶対に温泉に行くぞ〜!!っと意気込んでいましたが、急遽ヨーロッパへ。
時差ボケならぬ季節ボケもしばらく続きそうですが、開門へ挑戦してきます。
所属事務所の契約期間が終わるにあたり、移行期間で転調!?も多かったですが
私の人生をソナタ形式で例えるなら、これからが展開部!
冒険と挑戦なくして新しい世界へは行けない。

今年も多くの演奏会で皆さんと素晴らしい瞬間を共有できました事、音楽家として
大変幸せでした。ありがとうございました。来年もどうぞ宜しくお願い致します。
良いお年をお迎え下さい。


                                2006年12月26日 西本智実

 年々時間が早く過ぎる。歳を重ねているというのはこういう事なのかな。
真っ青なアドリア海を前にクロアチアでの2カ所の音楽祭、サンクト・ペテルブルク
でオペラを指揮してすぐにハンガリーへ。ヨーロッパの森を絶対抜けてやる!っと
意気込みすぎたのか現地で食あたりに(><。。)
とにかく凄まじいスケジュールだった。
ハンガリー国立歌劇場との「トスカ」での発見と確信。
その後も休みなく旅を続けて、、えっ!!もう12月やん!!
早いね。
森の先の門は開いた。来年は一気にヨーロッパを駆け巡りたい。
(あっ、その前に第9で関西を駆け巡ります)



                                 2006年11月28日 西本智実

 


【夏がくれば思い出す】


 こんなに蒸し暑くなかったけれど、夏を感じた瞬間に思い出す光景が幾つかある。
母が弟を抱っこしていたから幼稚園の頃だったかな。電車を乗り換えてピアノのレッスンに行く途中にあった神社に大きなご神木があり、
夏はその下で魔法瓶に入れてもらったオレンジジュースを飲んでレッスン時間まで待っていた光景。
 バレエの稽古の後、友達とたこ焼き屋さんで、たこ焼きとカキ氷のイチゴを食べながら
バレエの踊りの事ではなく、「眠れる森の美女」について感じている事を初めて人前で話した光景。
  毎年家族で行っていた磯ノ浦の海水浴場。近づくにつれ弟妹とワクワク状態。砂浜では陽光が強く、眩しくていつも細目になってしまうので、
サングラス代わりのようにゴーグルを買ってもらったのに、すぐに波と一緒に失くしてしまった光景。

 私の場合、夏の始まりと夏の終わりを感じる瞬間は雷と稲妻。
今日は東京の13階の窓からその瞬間を感じた。


                                2006年7月15日  西本智実

 

  
【ジーズニー】

 3月31日にチャイコフスキーの未完成交響曲「ジーズニ」の2006年改定版(P.クリーモフ補筆) の総譜を受け取った。
まず大まかに最初のページから最後のぺージまで眺めてみた。
かつてボガティリョフがまとめたもの(4楽章構成)とあきらかに異なるのは当初作曲家が予定して残していた全3楽章構成であるという事。
オーケストレーションは作曲家が残した以上の厚みを加えず、その他はその残したものからのバランスを重視して補筆されている。
最終楽章もこれからオリジナルのスケッチを探し当てながらボガティリョフ版を細かく分析して照会していく作業に入る。
(ピアノ協奏曲No.3はこの交響曲の1楽章から改作しています。またアンダンテと終曲もこの交響曲からの改作です。)
補筆作業といってもかなりの材料がしっかり残っているのも事実です。

結論から言えば、私の私見は「未完」の作品は永遠に「未完」の作品であるという事です。
しかし交響曲としてなぜ未完で終えたのか、、、という事は最も興味深い事です。
実際作品としては作曲家本人は別作品に転用していますし、決して破棄したものではありません。
しかし交響曲としては、彼は書き続けなかった。そして「くるみ割り人形」や第6番を書き始める、、。

その真意は作曲家にしかわかりませんが、テーマが変わったから未完で筆を置いたと考えられます。
第4番、第5番の後に書かれたこの作品も恐らくそれらの交響曲同様、運命、夢、混沌、苦悩、を経て向かい風にさえ前進しようとする作曲家を感じる。
第6番の最後にはもう前進はない。
要するに、「ジーズニ」(人生・生涯)と呼ばれるこの未完交響曲では「それでも前進する」作曲家の姿を想像できる。

国立クリン・チャイコフスキーの家博物館(チャイコフスキーの別荘で現在は国が管理している博物館)とチャイコフスキー記念財団は、
これまでごく限られた一部の研究員にしか見る事が出来なかった「楽譜上の研究」からチャイコフスキーを愛する人に音楽として聴いてもらえる今回の
プロジェクトに大変な意義を見出しています。
(もしオリジナルの手書きの総譜を展示しても音楽として創造できる人は少ないが、音楽として奏でられた時に万人のものになると思っています。)

皆さんより一足早く私はこの音楽と出会いますが、大作曲家に向かい合う孤独な作業のご褒美だと思って下さいね。

5月7日 チャイコフスキーの家博物館ホール
           未完成交響曲「ジーズニ」世界初演演奏会  
  指揮 西本智実 
         & チャイコフスキー記念財団・ロシア交響楽団

5月8日 モスクワチャイコフスキーホール    記念演奏会
  指揮 V.シナイスキー、 西本智実 
         & チャイコフスキー記念財団・ロシア交響楽団


                                 2006年4月9日 西本智実

 

  
【明けましておめでとうございます

 今年も皆さんにとって素晴らしい年になりますように!!
1月ニューイヤーコンサートで皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。
今年の目標は
「ロシアを本拠地にチェコを通ってドイツ圏への進出」

本年もよろしくお願いいたします。

                                2006年1月3日 西本智実


 
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