日本からきた若い指揮台の魔術師 西本智実がブルックナーハウスで定期を指揮
ロシアで成功を収めている日本の若手女流指揮者が、言語の壁にも関わらず、リンツ市ブルックナー
管弦楽団の心を掴み、印象的な演奏を披露した。効果的な構成のプログラムはまずプロコフィエフの
古典交響曲ではじまり、巧みなアーティキュレーションで曲の構造を明瞭に浮かび上がらせた。
モリス・ラヴェルのピアノ協奏曲ト長調は、印象派とガーシュウィン風のジャズの素材を織り交ぜた作品。
ベネデット・ルポは素晴らしいピアノを聞かせ、速い技巧的なパッセージも親密な叙情性も巧みに弾き
こなしていた。西本の指揮はコンチェルトの間、曲相応にやや控え気味だったが、チャイコフスキーの
5番で本領発揮。ブルックナー管弦楽団も、それぞれのパートが名演を披露した。
第2楽章では、ホルンが完璧なソロを聞かせ、低弦が滅多に聞く事のできない緊張感に満ちた素晴らしい
響きを奏でた。
聴衆は驚きをもって、この若い指揮台の魔術師の類まれな表現力がオーケストラに伝わり、
魅力的な演奏が具現化されていく模様に聞き入った。
拍手喝采!
【 公演名】2007年4月18日 ブルックナー管弦楽団定期公演
ブルックナーハウス リンツ(オーストリア)
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